早期離職の解決策!これだけは知っておきたいRJP理論とは?

新入社員の定着率が悪い…といった早期離職の問題や、期待していた新入社員が入社後に仕事成果を上げられられない…といった問題を抱えている企業は多いのではないのでしょうか?今回は、早期離職防止の方法と自社で活躍できる人材を獲得するための方法を、RJP(Realistic Job Preview)理論を使って考えてみました。

早期離職とは?

 

早期離職とは、企業に就職・転職してから数年以内に退職することを言い、近年、社会問題として深刻化してきています。自社で活躍してくれることを見込んで、せっかく採用してもたった数年で辞められてしまっては、採用、育成コストが無駄になり、いなくなった人材分の採用コストが新たにかかるので、元も子もありません。また、企業イメージにもマイナスに影響してしまいます。さらに、本来このような人材は企業に新しい風を吹かせて、イノベーションを起こすという役割も担っています。企業内部の考えや風習に染まりきっておらず、若くて活気に溢れる社員は柔軟な思考を持ち合わせていることが多いです。このように、早期離職は企業にとって非常にもったいないことなのです。

 

早期離職の現状

 

厚生労働省の「学歴別就職後3年以内離職率の推移」のデータを見てみると、3年以内に離職してしまう人の割合は、近年では30%を超えています。特に1年目で企業から去ってしまう人の割合が一番多く、12%前後となっています。

 

 

大卒離職率-1

(出典:厚生労働省 学歴別就職後3年以内離職率の推移)

 

また、厚生労働省の「学卒後同一企業に継続勤務する労働者の割合」のデータによると、特に若年層で、同一企業に継続勤務する割合の低下が顕著です。このことから、今までの日本的経営の大きな柱であった一つの企業に定年まで勤めるという考え方は改められてきていると言えます。

 

学卒後同一企業-1

(出典:厚生労働省 学卒後同一企業に継続勤務する労働者の割合)

 

なぜ早期離職は起こる?

 

早期離職を防ぐために採用や新人育成にコストをかけて採用を行なっている企業も少なくありません。それにもかかわらず、なぜ早期離職は起こってしまうのでしょうか?

 

主に、早期離職の原因は、採用時には発見できなかったミスマッチが露呈するからだと言われています。ミスマッチには3つの種類があります。

まず一つ目は期待のミスマッチです。「もっとクリエイティブな仕事だと思っていた」「こんなに残業があるなんて知らなかった」などの、会社が従業員個人に対して提供するもの(雇用条件や企業風土)と個人が会社に求めるもののズレから生じます。入社後のリアリティショックなどの幻滅、従業員の不満足感、コミットメントの低下などに繋がり、離職を引きを越す可能性があります。

二つ目は能力のミスマッチです。「思っていたほど仕事ができなかった」という求職者がもともと持っている能力と企業が求めている能力とのズレから生じます。このマッチング度合いによって入社後の業績が左右されます。

最後はフィーリングのミスマッチです。「周囲の人の雰囲気に馴染めない」といった主観的な相性のズレから生じます。入社前に企業の本当の雰囲気ではなく、面接官などの一部の人の雰囲気だけでマッチングを判断してしまうと、入社後に職務満足が低下したりコミットメントが下がったりします。

 

早期離職の原因の一つは、これらのミスマッチが組織に入った後に露呈することです。では、ミスマッチをできる限り減らすためにはどうしたら良いのでしょうか。

 

早期離職防止のための解決策  〜RJP理論〜

 

早期離職の防止のためにはミスマッチをできる限り減らすことが大切です。今回は、3つのミスマッチのうち、期待のミスマッチを減らすために有効なRJP理論について説明します。RJPとはRealistic Job Previewの略語で、日本語訳は「現実的な職務予告」となります。入社前に企業のありのままの「情報」をショックとして与えておこう、というのがRJP理論の考え方です。企業が求職者に対して、その企業で働きたいかどうかを考えてもらう際に重要な情報を提供できないと、求職者は入社後にショックを受けます。このショックという「経験」がミスマッチへと繋がってしまうのです。例えば、「我が社では、自分の裁量で仕事ができるが、最初の1〜2年目はルーチンワークが多い」といった情報をありのままに伝える必要があります。ここではポジティブな情報もネガティブな情報もどちらも伝えるということがRJPにとって非常に重要なのです。

 

では、このRJP理論がもたらす効果にはどのようなものがあるのでしょう?

 

1. ワクチン効果

まず一つ目はワクチン効果です。名前の通り、入社前に企業の良い面も悪い面もありのままの情報を提示し、免疫をつけさせておくことで入社後に様々な現実に対してのショックを防ぎます。

 

2. 自己選抜(セルフスクリーニング)効果

二つ目は自己選抜効果です。募集する段階で求職者に企業のリアルな情報を提供することによって、ミスマッチが起きてやめてしまう可能性が高い人の応募が抑制されます。良い面も悪い面も見せ、求職者自身に自分でスクリーニングしてもらうことで、ありのままの姿を知った上でその企業で働きたい人だけが応募してきます。そうして集まった応募者の質は高いものとなります。また、応募者の数が抑制されるため、選抜にかかる時間的・金銭的コストのダウンにもつながります。

 

3. コミットメント効果

三つ目はコミットメント効果です。企業のリアルをありのままに伝えるため、求職者には企業の誠実さや正直さといった部分が評価されます。そのため、入社後の高いコミットメントが実現します。度を超えてありのままをさらけ出すのはかえって逆効果ですが、適切な提示は最終的に企業イメージのプラスへと繋がるのです。

 

まとめ・RJP理論を用いる際の注意点

 

このように、RJP理論を有効に用いて採用活動を行うことで、これらの効果が期待でき、自社が求める人材の獲得に繋がります。ここで大切なことが3つあります。

1つ目は、情報の幅を広げることです。求職者はエントリーから選考の段階で企業のほんの一部の社員しか見ていません。せいぜい、求職者が実際に自身の目で見て確認できるのは説明会の担当者や面接担当者くらいでしょう。ということは求職者はこの限られた情報の中で、企業の雰囲気などを感じ取っているということになります。説明会の担当者や面接官を見て、「この上司の元で働きたい」「このような人たちのいる企業なら面白そう」と感じても、実際に入社してから選考の段階で見てきた人たちとは違う雰囲気の人が多く働いていたらショックを受けてしまいます。そのため、情報を伝える際は実務の情報だけでなく、雰囲気や働き方などについてもしっかり誠実に伝える必要があります。また、一部の社員を見て会社の雰囲気を判断してしまうことを防ぐために、様々な社員と交流できる懇親会を開催することも有効でしょう。

2つ目は、ショックに対しフォローも必要なことです。過度にネガティブな情報ばかりを提供するのはかえって逆効果となります。そのため、ポジティブな情報とネガティブな情報を広告やパンフレットの同じ面に記載するなどして、魅力づけとショックのバランスを保つことが大切です。

3つ目は採用ターゲットを明確にすることです。どんな人が自社にとって大事な人材か、自社にとって最適なのはどのような人材かを考えながら選考を進めていく必要があります。なぜならどのような能力を重視するかで採用すべき人材は大きく変わってくるからです。また、ちょうど良いショックを与える情報はターゲットによって変わってきます。求職者の関心のある部分は「グローバル」や「20代の管理職の割合」などの企業風土や環境であったり、給料や休日に関する衛生要因であったりと様々です。求職者は自分の関心のある情報を探しているため、その関心にあった分野でショックを与えることが重要です。ターゲットが魅力的に思うであろうこと、ショックを受けるであろうことをたくさんの情報の中から取捨選択することがRJPの成功にもつながるので、ターゲットを明確にすることは大切です。

いくら優秀な人材でも企業側の欲しい能力と、求職者側の活かしたい能力が一致しなければミスマッチが生まれ、早期離職へと繋がることもあります。企業にとって本当に優秀な人材が定着するまでが採用のゴールです。早期離職を防ぐためにも企業と求職者のマッチングは非常に重要です。いかがでしたか?早期離職せず定着する人材を採用するために、RJP理論を有効に用いて役立ててくださいね。

 

Written by 採用GO 編集部 渡辺

 

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