労働保険の手続き方法について~人事なら知っておくべき法律シリーズ⑥~

 

正規・非正規に関係なく、労働者を雇用するときには労働保険料を負担する義務が発生します。いつまでに・どの機関へ申告や納付をすべきなのかこの記事を通してしっかりおさらいしましょう!

1.労働保険とは

企業が労働者を雇う場合、大きく分けて労働保険と社会保険という二つの制度への加入が義務付けられています。労働保険とは労災保険(正式には労働者災害補償保険)と雇用保険の二つから構成されています。パートやアルバイトを含め1人でも労働者を雇用する場合、事業主(農林水産業の一部の事業を除く)は加入手続きを行って労働保険料を納付する義務を負います。

① 労災保険

労働者が業務を原因とする傷病や事故に見舞われた際に、被災労働者あるいは遺族に対して必要な保険給付や保証を行うために利用されています。労働時間や雇用契約期間に関係なく全労働者に適用されます。

労災保険率に関しては業種ごとに定められている保険料率を事業主が全額負担します。詳細はこちらの表を参照してください。

厚生労働省 労災保険率表

② 雇用保険

性雇用や非正規雇用に関係なく、週の所定労働時間が20時間以上かつ雇用契約期間が31日以上の労働者を雇う場合に適用されます。納付された保険料は失業したり、雇用継続が困難となった労働者の生活の安定や再就職促進のために利用されています。雇用保険の事業主負担率は一般的に6/1,000、農林水産業・清酒製造事業で7/1,000、建設事業で8/1,000となっています。

2.雇用関係成立後に必要な届け出

①一元適用事業の場合

まず多くの事業が該当する一元適用事業の場合の手続き方法についてご紹介いたします。一元適用という言葉からわかるように労災保険・雇用保険に関する手続きを一度に行うことが出来る制度になっています。

 

  • 保険関係成立届を所轄の労働基準監督署に提出する。
  • 雇用保険適用事業所設置届(雇用保険が適用される雇用契約が初めて結ばれた場合のみ)をハローワーク(公共職業安定所)に提出する
  • 雇用保険被保険者資格習得届をハローワーク(公共職業安定所)に提出する

 

これらの届け出は契約成立日の翌日から10日以内に届け出る必要があります。

 

②二元適用事業の場合

二元適用事業に該当する事業としては都道府県・市区町村が行う事業、農林水産業、港湾業、建設業などがあげられます。労災保険に関する手続きと雇用保険に関する手続きの2つを行う必要があります。

 

労災保険に関する手続き

 

  • 保険関係成立届

保険関係成立届は関係成立日の翌日から10日以内にを所轄の労働基準監督署に提出する必要があります。

 

雇用保険に関する手続き

 

  • 保険関係成立届
  • 雇用保険適用事業所設置届(雇用保険が適用される雇用契約が初めて結ばれた場合のみ)
  • 雇用保険被保険者資格習得届

これらの届け出は契約成立日の翌日から10日以内に所轄のハローワーク(公共職業安定所)へ提出する必要があります。

 

3.保険料の納付

どの事業においても保険関係が成立した日の翌日から50日以内に概算保険料申告書を作成し、所定の機関に保険料を納付しなければなりません。概算保険料申告書は成立届を提出した後に提出できます。雇用契約成立日の翌日から年度末までの給与に保険料率をかけ、概算を申告し納付します。継続して雇用している労働者の場合は電子申請を行うことも可能です。年度初めに申告・納付を行い、年度末の確定申告で生産するシステムになっています。

一元適用事業の場合は所轄の労働基準監督署・都道府県労働局・日本銀行(代理店、全国の銀行や信用金庫、郵便局でもよい)のいずれかに納付することが出来ます。

二元的用事業の場合は所轄の都道府県労働局・日本銀行(代理店、全国の銀行や信用金庫、郵便局でもよい)のいずれかに納付することが出来ます。

 

4.違反した時の罰則

これらの手続きはすべて自主的に行わなければなりません。成立手続きを怠った場合、行政機関から指導を受けて、過去の労働保険料を徴収されるほか、追徴金が徴収されます。保険関係成立届などが未提出の状態で労働災害が生じた場合、本来労働保険料から給付される労災保険を企業側が全部または一部負担しなければなりません。

参考URL

厚生労働省 労働保険制度

 

Written by 採用GO 編集部 亀川

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