社会保険 企業の保険料負担は今どれくらい?~人事なら知っておくべき法律シリーズ⑤~

 突然ですが皆さんは社会保険についてどれだけ理解しているでしょうか。現在少子高齢化に伴い話題となっている社会保障。どんな雇用条件の労働者に何が適用されるか、制度や保険料率の変更に伴い自社の負担はどれだけ変化するのか、などしっかりと整理して管理しておく必要があります。この記事では企業が負担する社会保険料の種類・手続き方法についてまとめてみました。短い時間でおさらいしてみましょう!

目次

 

社会保険とは

企業が労働者を雇う場合、大きく分けて労働保険と社会保険という二つの制度への加入が義務付けられています。そのうち社会保険は主に健康保険厚生年金保険から構成されています。かつての厚生省が管轄していた健康や医療、年金に関する保険だと考えるとわかりやすいかもしれませんね。

適用範囲

社会保険に加入する義務が発生するかは、①その企業が社会保険の適用事業所であるか②雇用条件の二つに拠ります。一般的な株式会社・有限会社といった法人はすべて社会保険の適用事業所になります。農林漁業・サービス業を除く従業員が5人以上の個人事業所も強制的用となります。

正規社員はもちろんですが、所定の労働時間と1か月の労働日が正規社員の4分の3以上で、雇用契約期間が2か月以上の社員も該当します。さらに、4分の3未満のパートタイマーであっても、
①労働時間週20時間以上
②雇用期間1年以上
③賃金の月額8.8万円以上
④学生ではない
という4条件を満たしている場合は注意が必要です。従業者が501人以上の大企業であれば適用対象、500人以下の事業所でも労使の合意がなされる場合社会保険適応の対象となります。

健康保険

平成20年10月1日に設立された全国健康保険協会、通称「協会けんぽ」が運営を行っています。地域によって多少異なりますが、給与の約10%が該当し、企業と労働者で半分ずつ負担します。納付された健康保険料は労働者と扶養家族の医療費負担の軽減や労働者の傷病や事故、出産時の補償をするために使用されています。

健康保険の給付の手続きや相談は協会けんぽの各都道府県支部が担っています。国民皆保険との違いとしては、労働者が何らかの理由で出勤が難しくなった場合の傷病手当金や出産手当金が支給されることがあげられます。どちらも常時の給与の3分の2が支給され、傷病手当金は最大1年6か月、出産手当金は出産前42日間と出産後56日間が該当します。

厚生年金保険

こちらは日本年金機構(年金事務所)が運営を行っています。国民年金との違いとして、被保険者(従業員)が障害を負った場合の障害基礎年金の適用階級が広くなる、被保険者が万が一亡くなった場合も扶養家族に対する遺族年金が支払われるなどの点が挙げられます。近年上昇を続けていましたが、平成29年9月より厚生年金保険料率は18.3%で固定されています。こちらも企業と労働者で半分ずつ負担します。

主な手続き

事業主は事業所に関して名称や所在地、保険適用の有無など大きな変更があった場合は手続きを行う必要があります。そして従業員の個人の事情に何らかの変化があった場合、従業員からの届け出をもとに状況を把握し、管轄先で必要とされている手続きや所定の届け出を行わなければなりません。例えば採用・解雇・退職による従業員の入れ替わりや各従業員の扶養家族数の変化などです。育児休暇期間の申請を行うことで、その期間分の保険料を負担することなく、将来の年金納付額にマイナスの影響を与えないようにする制度なども存在します。従業員の福利厚生に関わるため、きちんと管理をすることが大切です。

実際に支給される手当金や年金の支給の届け出は被保険者、つまり従業員が自主的に行うことになります。

各種手続きの方法・届け出のフォーマットは日本年金機構のサイトより確認ができます。

保険料の計算方法

基本の計算方法は「標準報酬月額または標準賞与額×保険料率」となります。

標準報酬月額とは従業員が会社から支給される基本給と各種手当の合計額を保険料額表の等級に振り分けたものです。どの等級に振り分けられるかにより、納付する金額が変化するため、厳密な定義が必要とされているのです。まず就業規則や労働契約によって報酬月額が規定され、その後は4月から6月の報酬の平均を使って定時決定していきます。臨時に支払われたり数か月ごとに支払われたりする賞与は例外として標準賞与額の方へ振り分けられています

保険料率は協会けんぽと日本年金機構から発表されている以下の表をご確認ください。

協会けんぽ 保険料率表

日本年金機構 厚生年金保険料額表

まとめ

社会保険について知っておくべきこと、近年のトレンド、手続き方法などについてまとめてみました。従業員や家族の将来の安心のために欠かせない社会保険制度、しっかりと運用して従業員が安心して働きやすい環境を維持したいものですね。

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Written by 採用GO 編集部 亀川

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