〜法律シリーズ番外編〜労働基準法で違反になるものとは?<経営者向け>

労働基準法とは働く上で避けては通れない法律の一つなので知っておく必要がありますが、実際は項目が多くて全てを把握できていない人も多いのではないでしょうか?しかし、労働基準法があやふやであることは経営者にとっても企業にとっても非常に危険です。ただ、罰せられるだけでなく、前科持ちとなってしまいます。そこで、今回は労働基準法でも違反行為を中心にまとめてみました。新しく起業した方も労働基準法を見直したいという経営者もぜひこの記事を参考にしてみてください。

労働基準法における違反行為って?

そもそも労働基準法とは労働者が充分に働けるように最低限の基準を設けた法律です。また、この労働基準法はパート・タイム労働者にも適応されます。そのことを踏まえて、何が重要かを考えると労働契約や休日や休憩時間、有給制度や賃金などが要素としてあげられます。また、上であげた要素をしっかり把握しておくと違反になる可能性を一気に減らすことが可能です。まずは労働契約からみていきましょう。

労働契約で気をつけるべき点

「入社して労働契約と書いてあることと実際に入って受ける処遇が違う」と問題になることがありますが、これも労働基準法違反になります。また、契約の際にあまり契約内容を説明せずに雇用することも違反行為となっています。労働者側は契約と違った場合にその労働契約を解除できる権利がありまるので絶対に避けましょう。企業側は労働者に対して労働契約を結ぶ時に必ず労働条件について明示しなければなりません。不安な場合は書類として残し、それを契約者に渡しても良いでしょう。
もう一つ気をつけるべき点の一つとして、労働者を解雇する場合です。労働者を解雇する際、企業側は必ず解雇する30日以上前に労働者に伝えなければいけません。もし告知もせず解雇する場合は解雇予告手当と呼ばれている手当を支払う必要があります。解雇予告手当は何かというと労働者の30日分の賃金のことです。解雇するという手段をとる場合は必ず30日以上前から告知しましょう。

その他で気をつけるべき労働契約違反

・期間を定めない労働契約期間は3年まで。

・労働者が業務上負傷、疾病した場合は療養期間とその後30日以内は解雇してはいけない。

・女性労働者が産前産後の規定による休業期間とその後30日は解雇してはいけない。 

賃金で気をつけるべき点

当然のことでありますが、労働者の賃金が絶対にその地域の最低賃金を下回ってはいけません。実際、これに該当するのは最低賃金法ではありますが、賃金という点においては労働基準法にあてはまるのでしっかり把握しておきましょう。
また、決められた給料を支払う場合は1ヶ月に1回以上で給料日に労働者に対してしっかり支払いましょう。期日を守れないのも違反行為の一つになります。この決められた給料の中にはボーナスと呼ばれるものは含まれていません。 

最低賃金を確認したい場合はこちらを参照してください。→地域別最低賃金の全国一覧

労働時間、休憩、休日および年次有給休暇

労働基準法の中でもかなり重要になってくる要素の1つになっています。労働者側もこの項目を注目して見るため、違反行為は絶対に避けたいですよね。

まずは労働時間です。企業側は労働者に対して休憩時間を除いて週に40時間を超える労働をさせてはいけません。また1日に8時間を超える労働もさせてはいけません。かといって、繁忙期を迎えると40時間では足りない企業も出てくるはずです。そこで、残業や休日出勤を労働者にさせる場合には労働組合に36協定と呼ばれるもの申請することによって可能になります。その際、労働時間が1日8時間、週40時間を超える賃金はその超えた労働時間分を割増賃金を支払う必要があります。その賃金の割合としては通常賃金の25%以上50%未満となっています。さらに労働を延長した合計時間が1ヶ月で60時間を超えた場合は通常賃金の50%以上を支払いましょう。法定休日労働の場合は1時間ごとに35%増しで支払います。

では、労働組合がない場合はどこに36協定を結べばいいかというと、労働者の過半数を代表する人と結ぶことが求められます。以上のことをしっかり結んだ上で労働基準監督に最低1年に1回(出来れば変更があるごとに)提出することによって労働者に残業をさせることが可能です。

 

割増賃金早見表

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次に休憩時間についてです。1日の労働時間が6時間を超える場合は45分、8時間を超えた場合には1時間の休憩を与えなければいけません。また、その休憩時間に業務を行わせるのは絶対にいけません。例えば、休憩時間中なのに電話待ちをさせたり、連絡を行わせたりするのは法律違反なので、休憩時間は労働者に自由に使わせましょう。ここでいつも疑問点となるのが6時間ぴったりの場合は休憩をあげる必要があるのかという事ですが、6時間を
超えた場合ですので休憩は与えなくても法律自体にはふれません。ただ6時間ぴったりなんてことは、なかなかないので休憩時間を設けることをオススメします。

休日に関しての違反行為はどうでしょうか?1日の労働時間が短くても、短いからといって毎日働かせてはいけません。企業側は週に1回の休日を与えなければいけません。もしくは4週間に4回以上の休日を労働者に与えましょう。この場合に関しては週に1回の休日1を与えなくても法的には問題ありませんが、必ず労働条件でそのことについてふれておきましょう。

休日の次は有給休暇についてです。6ヶ月間継続して全労働日のうち8割以上勤務した労働者に対して、企業側は有給休暇を与えなければいけません。また出勤率に応じて有給休暇の日数が変わってくるので、全員同じ日数にすると法律違反になってしまいます。勤務日数の条件を満たしていればパート・タイム労働者であったとしても有給休暇を与えなければいけません。下の図を参考にチェックしてみましょう。

その他で気をつけなければならない点

 

  • 性別、国、宗教、社会的身分によって賃金や待遇を変えることはできません。例外として、出産を控えている女性や子育てする女性に対しては出産や子育てのための福利厚生を備える必要があります。

 

  • 出産を6週間以内に予定している女性が休業届けを申請しているのにも関わらず、企業が大変だからという理由で無理矢理就業させたり、解雇させたりすることは出来ません。

 

  • 生後1年も満たない子供を育てるために女性が時間を請求してきたら断ってはいけません。

 

  • 労働者が業務によって負傷、疾病した場合は療養費用を負担する必要があります。自分の企業で問題起こしたことが世間に知られたくないという理由から、医療負担をしないことは絶対に避けましょう。また、これによる療養期間中は平均賃金の6割を支払う必要が企業にあります。

 

  • 法的手続きは手間がかかるということで、企業の就業規則を行政官庁に出さないと法律違反になります。労働組合や労働者代表と話し合って作成した就業規則をしっかり行政官庁に提出しましょう。

まとめ

いかがでしょうか?特に気をつけなければならない以上の点をしっかり踏まえておくことは、法律を守る点においても魅力的な企業に成長する上でも大切です。加えて、基準を知っておくことはより良い福利厚生を労働者に提供する上でも非常に重要な要素となってきますし、そういった企業には新しい雇用も生み出しやすくなります。近年は特に労働力不足となってきて、人材もこの先も少なくなってきていることからも基準を満たしている企業は、求職者にとって魅力的に見えます。自分たちの労働環境を見直し、労働基準法とぜひ照らし合わせてみてください。

また、労働基準法についてさらに詳しく知りたいという方はこちらの記事も参照してみてください。
人事なら知っておくべき法律シリーズ①〜労働基準法とは?〜

 

Written by 採用GO 編集部 佐々木

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