人事なら知っておくべき法律シリーズ④〜労働安全衛生法とは?〜

今回人事担当の方にも関わる「労働安全衛生法」についてまとめていきます。名前を見るからに労働の安全と衛生を管理するための法律だと考えている人もいると思います。確かに名前の通りで、労働環境の安全と衛生を管理するような法律ですが、労働に関する法律の中でも特に項目が多いこともありますので、見落としてしまう点が多々あります。
そのため、今回は労働安全衛生法の重要な点をまとめて、それぞれの重要な項目についてを分かりやすく解説します。第〜条と書かれていますが、法律辞典などで調べる際に目印にもなっていますのでぜひ活用してください。

目次

 


労働安全衛生法とは?

労働安全衛生法は、労働者が健康な状態で働くことができるような職場作りを目指した法律です。企業が労働災害を起こさない為にも法律として制度化することにより、その災害の原因を防いでます。
元々労働基準法の一つでもありましたが、働き方も働く環境自体も近年大幅に変わったことにより、労働安全衛生法のニーズが高まり、法令化しました。
加えて、労働安全衛生法は、職務責任や自主的活動の促進などといった間接的にも職場の環境を良くするような幅広い法律です。

では、次から労働安全衛生法の詳しい法律について解説していきます。
 

労働安全衛生法〜知っておきたい総則〜

労働安全衛生法を知る際に前提として知っておかなければならない単語の定義や要点をまとめました。
最初の部分とはいえ、抑えるべき基礎でもあるので、しっかり確認していきましょう。

[第2条]
労働災害の定義について
労働者が仕事で関わる建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等や関わっている仕事によって病気にかかったり、負傷したり、あるいは死亡することを指します。 

[第3条]
事業者は労働災害の最低基準を防止するのではなくて、労働者が快適に働けるように努力しなければいけません。そして、国が施策している労働災害防止にも協力する必要があります。

[第4条]
労働者も労働災害防止についての協力を進んで行う必要があります。 

労働安全衛生法〜知っておくべき安全管理体制〜

労働安全衛生法を企業で実施する際に、必要な人材について項目ごとに解説していきます。企業の安全と衛生の管理をする上でも、また事業が拡大していく中でもこういった存在は非常に重要です。

[第10条]

事業者は総括安全衛生管理者(企業で安全面と衛生面を管理する人)を選び、以下のことを任せる必要があります。

 

  • 労働者の危険または健康障害の防止
  • 労働者に対して安全面と衛生面の教育
  • 健康診断の実施
  • 労働災害が起きた場合にその原因調査とその再発防止対策

となっています。
また、規模の事業ごとに事業者は資格を保有している人から以下の人たちを選んだ上で業務を任せなければいけません。

 

  • 安全管理者(第11条)
  • 衛生管理者(第12条)
  • 安全衛生推進者(第12条-2)
  • 産業医(第13条)→この産業医に関しては医師の中から選ぶ必要があります。加えて、産業医が健康管理等で事業者に勧告することができ、加えて事業者はこの勧告を受け入れなければなりません。
  • 作業主任者(第14条)→技能講習を修了したものでも可能
  • 統括安全衛生責任者(第15条)→建設業と造船業の元請負人の事業所を管理する者
  • 元方安全衛生責任者(第15条-2)
  • 店社安全衛生責任者(第15条-3)
  • 安全衛生責任者(第16条)→統括安全衛生責任者以外の管理者



第17条
次の項目を話すための安全委員会を設けないといけません。

  • 労働者の危険を防止する対策について
  • 労働災害の原因と再発防止策で安全に係るもの

[第18条]
衛生委員会

  • 労働者の健康障害を防止することについて
  • 労働者の健康増進について
  • 労働災害の原因と再発防止策で衛生に係るもの

[第19条]
安全委員会と衛生委員会のそれぞれの委員会の代わりに安全衛生委員会を設置することもできます。委員会で話す内容としては2つの委員会の総括したものです。

[第19条-2]
これらの委員会を設置する上で気をつけなければならない点として、安全管理者、衛生管理者、安全衛生推進者、衛生推進者などの管理者は能力向上のために教育や講習などを受ける必要があります。

労働安全衛生法
〜知っておくべき労働者の危険又は健康障害を防止するための措置〜

ここからは事業者が各事業ごとに労働者の危険や健康障害を防止するために講じる措置について説明していきます。意外と細かく分かれており、確認しなければならない事項があるため、今一度確認しておきましょう。

第20条〜第26条 まとめ

スクリーンショット 2018-12-03 16.02.59以上の点を扱っている場合は必ず確認することが求められます。立ち上げたばかりの企業や中小企業が確認することは難しい面もあると思われますが「やっておくべきだった…。」なんてことにならないように今のうちからしっかり確認しておきましょう。

次は元方事業者と特定元方事業者が取らないといけない措置についてまとめていきたいと思います。この2つの事業者に関しては他の事業者と違って特徴もあるため、この2つに該当する方は特に注意して見ていきましょう。

[第29条-2]
建設業に属する事業の元方事業者は土砂等の崩壊や機械の転倒のおそれがあるのある場所に労働者が働く場合は技術上の指導やそれ以外に必要な措置を取らないといけません。

[第30条]
特定元方事業者は労働災害を防止するために以下のことについて措置を取らないといけません。

 

  • 協議組織の措置
  • 作業間の連絡および調整
  • 作業場所を巡視すること
  • 安全や衛生面の教育を行うこと

労働安全衛生法〜知っておくべき労働者の就業に当たってと健康に関する措置〜

労働安全衛生法に則った労働者への措置を理解していますか?福利厚生、それとも給与制度を改善することでしょうか?
事業者はまず労働者の安全を確保しなければなりません。

 

  • 安全と衛生面に関する教育(第59条)
  • 作業環境測定とその結果報告(第65条)
  • 結果に基づいて必要な安全又は衛生管理に必要なものの設置(第65条-2)
  • 医師による健康診断の実施(第66条)
    →結果によってはその労働者に対して必要な措置を取らなければならない。
  • 労働者が務める先の職場環境を改善する必要がある(第71条-2)
    →快適な状態や疲労回復スペースを作りましょう。

以上のように労働者だけでなく、働く場も改善することが国から求められています。今一度、自身の企業を見直し、労働者の健康管理とそれを維持するための措置を取りましょう。コストがかかってしまうと思われがちですが、働く人がより長くその職場にいることができれば企業側にもメリットがあり、より魅力的な企業に成長できますので措置をとることをおすすめします。

まとめ

いかがでしたか?安全面や衛生面は自分たちの感覚で措置を設けてもそれが法律基準を満たしていなければ、措置を取る意味がありません。これは他の法律にも当てはまり、常に自社の措置が法律に触れていないかどうかを調べることが必要です。

人事担当者が知っておくべきことは労働法だけじゃない!

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人事担当者にとって、基本的な労働法だけでなく、刻一刻と変化するトレンドを抑えることも重要です。

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