知ってる?優秀な学生、就活の本音

採用市場が売り手市場と言われる昨今、優秀な学生を確保するためには学生の志向性や戦略を理解した上でのアプローチが必要不可欠です。

今回は就職活動を終えた2名の優秀な学生に、自身の就活を振り返ってもらうインタビューを行いました。幅広い活動経験のある2名の考え方を知り、優秀な学生へのアプローチ方法を考える一助としていただければと思います。

本日のメンバー

・Uさん(女性):日本の理系大学卒業、セキュリティスペシャリストとして内定

・Oさん(男性):海外大学卒業、某HR関連企業に就職

・インタビュアー:藤原(HR Forceインターン生)

 

 

 ~~インタビュー本編~~~

藤原:今日は実際に就職活動を終えられたUさんとOさんのお二人をお招きし、就職活動のアレコレについてお伺いしていきたいと思います。本日はよろしくお願いします!まず始めにお二人がどのような就職活動を経たのか、ざっくりとお願いします。

 Uさん:私はセキュリティスペシャリストとして内定を貰いました。就職活動を始めたのは3年生の4月・5月ぐらいです。リクナビ・マイナビでの情報解禁は6月なので、4月・5月にはビズリーチキャンパスを使って多くの社会人に会っていました。ビズリーチキャンパスでは月に1度社会人と学生のイベントを開催しており、イベントでは広い人脈を持つ社会人と繋がったりしていました。夏になると複数のサマーインターンに応募し、サマーインターンを経てやりたいことを見つけ、秋頃には行きたい企業が見えてきました。

3月からは普通の就活生と同じような就職活動を行っていました。私が他の就活生と違ったことは、50人以上の多くの社会人と会い、企業選びに役に立てたことですね。OB訪問ではただ質問するのではなく全て仮説型で聞くようにして、「わたしはこう思うのですが、どうですか?」と質問するようにしていました。

Oさん:僕は海外の大学出身で、日本の就活生とは違うルートで就活しました。東京サマーキャリアフォーラムという留学経験のある学生を対象とした就職イベントに参加しました。カナダにいたので、OB訪問・企業説明会などはしていません。情報共有する日本人の就活仲間はいませんでした。いいなと思った企業を片っ端から受けていたので、海外大生の中ではかなりエントリーした方じゃないかなと思います。面接・企業の人の話を聞いて、ちょっとでも違うと感じたらやめていましたね。

 

藤原:ありがとうございます。お二人とも全然異なるルートでの就職活動ということで、非常に面白いですね。お二人はどのような大学生活を過ごしましたか?

 Uさん:私はとにかく経験数の多い学生生活でした。体育会バレー部・学園祭実行委員・アルバイト・記者のインターン・営業のインターンの5つを同時進行していました。とにかく忙しかったですが、私は自分が好きでこうしていたというところがあります。

 Oさん:僕は中学生ぐらいからビジネスで大成功したいという思いがあり、インターンしたり起業したこともありました。基本的には面白いと思ったことをやりたいという気持ちがあります。アメリカでは3日間でアイデア出しからプロダクトを創る、というプログラムに全く英語ができない状態で参加しました。参加者は社会人ばかりの中、僕はリーダーになりました。初日夜のブレストでは何もできず、非常に悔しい思いをしました。大学生活ではとにかく面白いと思ったことに挑戦して、壁にぶつかっても、逃げなかったという経験があります。こういった大学生活での話は就活でも活きました。

 

藤原:ありがとうございます。ではそんな大学生活を踏まえて実際の就活で話した話題と、話したときの企業側の反応を教えてください。

 Uさん:私は先程も言ったように同時進行派の人間でした。一般の就活生は「〇〇を何年間やってきました」という一本アピールをすることが多く、就活生もまた一本アピールはウケがいいと思いがちなのですが、同時進行派は珍しいので印象に残りやすいようでした。社会人になると実際には一つの業務だけでなく複数業務を同時進行で行うので、アピールにもなりました。

また、私は数多くOB訪問をしていたので、しっかりと企業研究を行ったことが伝わったと思います。企業研究したことで社会の仕組みが分かるようになりましたね。さらに、私はベトナムで起業のインターンをしていました。ここにも自分の性格が滲み出ており、アピールになったと思います。

 

 Oさん:僕は高校中退してアメリカ行きを決めたという珍しい経歴です。自分の人生などで当然なのですが、自分の人生に当事者意識を持ち、若い頃から自分で決断してきたことはアピールになったと思います。また、僕はアメリカで日本の運動会を開催したのですが、就活でこのことを話すと、人事の方の反応に手ごたえを感じました。特にグループ面接では周りの学生との反応の差を感じましたね。就活の面接では、自己紹介の段階で受かったかどうかわかります。担当者の反応が薄いと、何か尖ったことを言わなければと思い尖ったことを言うと内定を頂けたこともあります。

 

藤原:なるほど。お二人とも経歴や話した内容は異なれど、他の就活生と違ったアピールという点では共通していますね。では次に、お二人の就職先選定の軸について教えてください。

 Uさん:私は3つの軸で就活していました。まずは①色んな企業と繋がれる仕事。これは私が同時進行派なので、たくさんの企業と同時に関わっていたいと考えるからです。次の軸は②提案する仕事。あるメガバンクのサマーインターンで社員に対して提案をするプログラムがあったのですが、そこでは頭を使って提案し、提案が通ったときの気持ちよさを感じました。モノではなく、この経験を経てモノではなく頭で戦う仕事がしたいと考えるようになりました。最後の軸は③社風が自分に合うかどうか。これは同期がパワハラを受けていたという父親の助言が影響しています。パワハラが起こる環境下では、仕事が出来る人ではなく社内政治が上手い人が上に行きます。私はそんな環境で働きたくはないと思っているので、社風が合うかどうかはすごく大切にしています。

 Oさん:僕の軸は①営業職②成長できる③働きたいだけ働ける会社の3つです。①②については学生時代から営業のインターンを行っていたこともあり、また起業したいとずっと考えていたからです。③については、起業したときに自分が目指すのはビジネスのトップなので、働き方改革が叫ばれていますが僕は質も量も高く仕事ができる会社がいいなと思っています。仕事で20代が終わってもいいくらいです。

 

藤原:ありがとうございます。お二人の話を聞いて、二人だけでも多様な軸が出てくるのだから、学生全体ではより様々な軸が存在することだろうと感じました。さて、日本の学生は仕事(何をやるか)より会社(どこでやるか)の観点を重視する傾向にあると言われます。仕事よりもネームバリューを重視する、などもその実例ですが、お二人はこれについてどのように考えますか?

 Uさん:私は仕事だけで選ぶのは危険だと思います。自分がバイトしてるときのことを考えてみてほしいんですけど、バイトが楽しいと感じる時はやってることが好きというよりも周りの人について楽しいと思っていると思います。仕事と会社の両方見なきゃいけないので、会社も大事だと思います。

 Oさん:ネームバリューについては僕は全く見ないですね。僕はある駐車場運営を行う企業の選考を受けたのですが、ネームバリューは高いわけではありません。駐車場ビジネスは市場規模で言ったら大企業が手出すほどじゃないけどベンチャーが軽々しく手を出すこともできない。競合はいないから独占状態。というビジネスモデルが面白いと感じました。自分は起業したいと考えているので、自分が起業するときにも役に立つビジネスモデルだと感じましたね。

 

 

藤原:ありがとうございます。最後に、お二人はインターンを経験されていますが、インターンを選ぶ際に重視したポイントはありますか? 

Uさん:私は仕事内容社風の二つを重視していました。インターンシップは短期だと大きくグループワーク型・部署配属型の二つに分かれることが多いのですが、グループワーク型だと社風までは見られないことが多いと感じました。

 Oさん:僕は長期だと時給仕事内容の二つを重視していました。インターンシップは自己成長のためにやっていたのですが、実際にやっているときは目の前の仕事をこなして結果を出すことのみに意識していました。なので、成長は仕事をこなした結果意識できるものだと思います。僕の実体験なのですが、あるインターンシップ先では完全に放任され、成果が悪い時だけ上司に呼ばれるということがありました。上司や社風がどういう感じかは働いてみないとわからないですね。

 

藤原:ありがとうございます。私はこれから就職活動を控える大学3年生ですが、お二人のお話はとても参考にさせて頂きたい部分が多々ありました。今日は貴重なお時間を頂きありがとうございました!

 

考察:バックグラウンドが違うと、就活も違う

今回は海外大学出身者と、日本大学出身者(日大にあらず)のどちらにもインタビューしました。2人にインタビューを行って感じたことは、バックグラウンドが違うとこうも就活は変わるのかということです。今回のインタビューを踏まえ、企業から学生に対するアプローチ、学生の志向性、面接戦略の3点について見ていきます。

アプローチ

Person Pointing on White Textile

そもそも海外大学出身者と国内大学出身者では、就職活動に対して費やせる時間が異なります。したがってそれぞれの採用ターゲットに対するアプローチも異なります。国内大学出身者は大学生活と並行して就職活動を行うため、3年生から始めるのが一般的です。一方で海外大学出身者が日本での就職活動を行う場合、学期中は帰国できないため、超短期間での就職活動を強いられます。

今回のインタビューの彼の場合は東京サマーキャリアフォーラムというイベントに参加していましたが、このような短期集中的に就職活動を行えるイベントは海外大学出身者からの需要が高く、採用のターゲットとして海外大学出身者を設定する場合には、このようなイベントについて把握しておくことは非常に効果的ではないでしょうか。海外大学出身は比較的短期間での選択を迫られるので、いかに短期間で自社に惹きつけることができるかがカギとなります。

対して国内大学出身者に対しては長期的なアプローチが可能になります。彼らは長期間にわたり企業分析等を通して企業についての見聞を広める分、企業のより深い部分まで掘り下げて理解を深めます。したがって彼らの多くが最終的に求める情報は、財務諸表に基づく成長性や研修制度など表面的な情報ではなく、企業サイトからは測り知ることのできない、「社風」「社員の人となり」という非常に内面的な情報です。そして彼らが複数社から内定を得た際、最後の判断基準となるのもまた、この「社風」「社員の人となり」なのです。

全く異なる志向性

海外学生の志向(先々長く勤めるつもりない)、日本学生の志向(転職考えてない)

Photo of Yellow Arrow Road Signage

また、今回のインタビューを通して感じたことは、海外学生と国内学生の志向の違いです。

全員が当てはまるわけではありませんが、海外学生は就職活動の際に果たしてどれだけ長くその企業に勤める未来を思い描いているでしょうか。日本の終身雇用とはかけ離れた、転職が普通の文化の中で生活してきた彼らにとって、日本で就職活動する際にも入社を決めた企業で一生勤めあげるつもりの学生は稀です。

したがって海外学生を新卒採用する際には、そうした彼らのビジョンを読み取ることが重要です。彼らは新卒入社の段階では自己成長を求めて野心溢れ、ガツガツ仕事に取り組みたいという姿勢が色濃く出ており、ワークライフバランスや福利厚生の充実などはあまり魅力的に響かないように思われます。学生の志向を読み取り、アピールポイントを学生に応じて変化させることが大切です。

一方で国内学生は、最近は日本でも転職が珍しくなくなったとは言え、終身雇用の文化は広く根付いています。したがって結婚や出産、育児など大きなライフイベントも考慮し、長く働くことを考えた上での就職活動になっています。だからこそ社風や人となりを重視する傾向にあるのです。

そのような国内学生に自社をアピールする際には女性支援制度などはアピールポイントになりますし、社風が見えない企業は大きなマイナスポイントとなるでしょう。インターンシップは学生との早期の接触という意味だけでなく、自社の社風を公開する絶好の機会となります。逆にインターンシップを実施していない企業は学生間での情報交換の場で、「あそこインターンやってないよね。なんで?」と疑念を抱かれることもあります。何かオープンにできない理由があるのかと懐疑的になってしまうのです。

面接戦略

Person Pointing at Flowchart

お二人のインタビューを通して感じたことは、どちらも自分を他者と差別化することに長けているという点です。面接の場において、Uさんの場合は一本集中派ではなく複数同時進行派であること、Oさんの場合は珍しい経歴について話したと言います。ここに共通しているのは、自分が他者と違うということを捉え、面接の場で「他者とは違う自分」を戦略的にブランディングしているということです。学生側からしても採用担当者が何十人、何百人という学生と面接し、同じような内容に聞き飽きているということは理解しています。そんな採用担当者に対していかに自分を強く印象付けるか、他の学生と差別して認識してもらえるかが重要であると考えています。

だからこそ、採用担当者の見極め力が重要になってきます。今回のインタビューのお二人のような本当に色濃い経験をした学生がいる一方で、それほど自分を表すエピソードを持っていない学生は、内容の薄いエピソードにあらゆる肉付けを施して何倍にも膨らんだエピソードを創り上げます。採用担当者は「肉付けエピソード」に対して深く掘り下げ、切り込んでいき、学生の実像を掴むことが重要です。これは数々の面接を通した経験によって得られる力です。採用担当者も自分の面接スキルを磨く、という意識で面接に取り組む必要があります。

学生の就活を理解することこそが新卒採用のカギとなる

いかがでしょうか。採用市場が売り手市場と言われる昨今、優秀な学生を確保するためには学生の志向性や戦略を理解した上でのアプローチが必要不可欠です。自社の採用力を高めるには学生を選考するというだけではなく、自社の採用スキルを磨くという姿勢で採用に取り組むことが必要になります。就活生の本音を理解した上で採用を行うことは、企業側・学生側のミスマッチを減らすことにもつながります。

終わりに

近年、就活ルール廃止等、採用市場に変革が起きています。
採用担当者にとって、学生側の視点を捉えるためにも、刻一刻と変化する採用トレンドを抑えることは急務といえるでしょう。

しかし、一口に「採用トレンド」といっても、新しい採用が蔓延る中、本質的な採用トレンドを見極めるのは至難の技ではないでしょうか。

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Written by 採用GO 編集部 藤原

採用GOを運営する最先端のHR企業 HR Forceとは?

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