採用直結型インターン禁止要請とは?人事の声と今後の焦点

2019年2月26日、政府は21年卒の学生から適用される就活の新ルールとして、採用直結型インターンの禁止を要請する方針を定めました。インターンシップに参加する学生は増え、需要が大きくなったことで、インターンシップを行う企業も増加しています。そんな中、この政府の決定を自分事として捉えている人事の方は少なくないと思います。今回は禁止要請を受けての人事の方々の声と今後の焦点についてまとめてみました。

目次

 

採用直結型インターンの禁止要請とは


採用直結型インターンの禁止要請とは、就活解禁前に行われる選考を兼ねたインターンや、会社説明会と内容の変わらないインターンの禁止を政府が企業側に求めたものです。

ここで注意しておきたいのが、「禁止」ではなく「禁止要請」であるということです。現段階では採用直結型のインターンが法律で禁止されたわけではなく、政府が企業側に協力を仰いでいるという形になっています。

この要請の背景には、就職活動の長期化や早期化に歯止めをかける狙いがあるとされています。また、企業側に、東京オリンピックのボランティアに参加する学生に対しての柔軟な配慮を求めることも検討されています。

この対象となるのは現在大学2年生の21年卒の学生からです。21年卒の学生に関しては、経団連によって就活ルールの廃止が議論されていましたが、昨年10月にルールを作らないことを決定しました。現在では、経団連が関与しない代わりに政府が主導となって就活ルールの方針を定めています。今回の禁止要請で、もともと存在していた就活ルールに「採用直結型インターンの禁止」が追加され、企業は協力を求められています。

 

禁止要請を受けた人事の声

経団連による就活ルール廃止論争によって、企業も自社の採用時期の決定がなかなかできなかったということもあるでしょう。そこで今回の政府の禁止要請で、企業の人事担当者たちは何を思っているのかをネット上でピックアップしてみました。

 

「これは意味がよくわからない。あまりに短いのは役に立たないけど、一緒に働いてからお互い納得する結論を出すのって、いいことじゃないのかな。」 https://t.co/LE6j88q0Cm

— 石川えりか@ボーダレス・ジャパン採用の修行中 (@ei_blj) 2019年2月25日

 

「もう本当にどういうことなのwお見合いも交際もせずに、テストだけで結婚しろってこと???」https://t.co/1HgjLJzJwm

— 採用広報さいまり@ランサーズ (@lancers_saimari) 2019年2月26日

 

「どんだけやねん。
あまりに現場感ないかの証明。
禁止してどうするんだ?
悪手すぎて、がっくり。」
採用直結のインターン、政府も禁止要請へ 21年春入社:朝日新聞デジタル https://t.co/HvxjqJr77Y

— 三木 芳夫 (@Y_Tronc) 2019年2月26日

  

このように、今回の政府の要請に対して、企業の人事担当者からはあまり良い反応がないようです。

学生にとってインターンとして企業で働くことは企業の内部を知る良い機会になり、また企業にとっては、その学生との長い付き合いの中で人となりや仕事の出来具合を図ることができる機会となります。このように、インターンは入社後のミスマッチを減らす良い機会になると考えられているため、人事担当者からはあまり良い反応が得られないのでしょう。

また、次のような意見もあります。

 

 

中小企業では、インターンとして迎え入れた学生にある程度の業務を任せることも少なくありません。そのため、「インターン=就業体験」という政府の認識と実際の現場の認識にずれを感じている人事の方もいます。

今後の焦点

まず、今後の焦点の一つ目としてあげられるのが、「採用直結型インターン」の定義です。

「採用直結型インターンの禁止について。そもそもの「インターンの定義」自体が曖昧なので、これを機に定義出来たら、本質的なインターンが増えて双方良いのかなと思う。改めてwikiを確認したら「労働に従事」と記載されており、互いのマッチングの為の就業インターンの提供は大事になると思います。」

— 木村祥子@サイバーエージェント人事 (@shouko1115) 2019年2月26日

 

今回、禁止要請を出した政府の意図として、インターンとは名ばかりのほぼ会社説明会のようなインターンや、1day、2days開催インターンとして後半から選考のための面接が始まるようなインターンの横行を食い止めることがあると思います。

しかし、要請の中でインターンの定義づけはされておらず、どこまでが禁止要請の範囲になるかに疑問を持つ人事の方が多いようです。

就活の早期化・長期化に歯止めをかけることが狙いであるならば、質の低い見せかけのインターンをどう定義するかが今後の焦点となるでしょう。

 

また、政府が学生の意欲にどこまで配慮するかも焦点となり得ます。
これは学生側の意見ですが、

採用直結インターンに禁止要請!?学生の反応と今後の予想

こちらの記事を見ると、インターンを経験した学生では禁止要請反対派が半数を超えています。働きたいと思える企業でインターンをすることは自分の社会経験のために必要だと考える意欲の高い層が一定数いることがわかります。

「企業も学生も損しかしない。というのも、学生がインターンしてここで働きたいと思っても企業は採用できないから。となると、インターンそのものを廃止する企業も出てきて、インターンのそもそもの目的である仕事を体験したり、社員と交流したりすることで学生の企業への理解を深めることができなくなる。」(上記の記事より引用)

このような学生が増えたことで、企業側も学生のニーズに合わせたインターンを開催してきました。学生や求職者のニーズに対応する必要がなくなることで、柔軟性のない企業が増えることを懸念する声もあります。

 

 

このように政府は学生にも配慮したうえで、禁止とするインターンの基準を作ることが求められます。

 

最後に、禁止要請が法律化・制度化されるかどうかも焦点となり得ます。

今はまだ禁止要請の段階であるため、企業が採用直結型インターンを行なっても法律による罰則や制裁はありません。しかし、今後、インターンの定義づけがなされ、禁止とされるインターンの基準が定められた場合、それが法律化される可能性もあります。

現状、禁止要請だけでは拘束力がないため、就活を取り巻く環境はあまり変化しないと考えられます。環境が変化するかどうかは政府が禁止とする法律や制度を作るかどうかで大きく異なるでしょう。

まとめ

 

政府は、就活の早期化・長期化に歯止めをかけるため、採用直結型インターンの禁止要請を出しました。

今後は

・「採用直結型インターン」の定義

・政府が学生の意欲にどこまで配慮するか

・禁止要請が法律化・制度化されるかどうか

が焦点となり、より一層注目を集めるでしょう。

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Written by 採用GO編集部 渡辺

採用GOを運営する最先端のHR企業 HR Forceとは?

 

 

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