採用担当者は知っておくべき!就活ルール廃止と新卒一括採用の関係

長年日本の新卒採用の基盤のルールとなっていた経団連のガイドライン、いわゆる「就活ルール」を経団連会長が廃止する意向を示しています。実際に廃止することでどのような影響が生じるのか、日本の新卒採用はどうなっていくのか、今回は新卒採用一括採用のメリット・デメリットを踏まえながら考えていきたいと思います。

脱・新卒一括採用

日本独特の新卒一括採用という文化。新卒一括採用の根底にあるものはまさにこの就活ルールです。現在は就活ルールが存在するからこそ、ある一時期に各企業が新卒採用に注力し、学生側も応じて一時期に集中して就職活動に注力しています。新卒採用を行う企業は人材獲得という意味で競合となる他社の動向を片眼で見て、互いに動向を探り合うため、結果的に(公には)抜け駆けが出来ない状況になっています。

ところが就活ルールが廃止されることで新卒採用時期・就職活動時期に縛りがなくなります。就活ルールの廃止は、すなわち新卒採用のスケジュールを調整する基準となるものを失うということと同じなので、新卒採用の在り方が完全に各社に委ねられます。言わば、本当の意味での「採用力」が試されるようになるのです。

新卒一括採用のメリット・デメリット

では就活ルールの廃止による、新卒一括採用のメリット・デメリットは何でしょうか。


<新卒一括採用のメリット>

 ①一度に多くの人材にアプローチできる(=コストの集中)

  先述の通り就活ルールによって採用時期が集中しているため、一度に多くの人材とアプローチできることは企業にとってメリットと言えます。採用時期が集中していることで採用コストが一時期に集中し、コストの分散を防ぐことができます。コストには経済的コストだけでなく、時間的コストも含みます。採用担当者は採用業務以外にも業務を受け持っているため、採用担当者の負担を減らすことができるという意味では大きなメリットです。


《就活ルール廃止後》

採用時期が通年になるため、コストが分散されます。これは時間的・経済的コストどちらともに当てはまります。コストが分散されるということは、新卒採用にかかるコストをどのように配分するのか、今まで以上に明確に計画して採用活動を行う必要があります。また今までのように集中的に多くの学生にアプローチできる機会がセッティングされないため、企業が積極的に学生に対してアプローチしていく必要があります。


 ②多くの同期というライバルの存在が競争を刺激する

新卒一括採用では一括採用→一括入社の流れが基本です。一括入社によって一社員は多くの同期を持ち、同期はライバルとなることで互いの競争が生まれます。人は競争することで成長するという側面もあるので、これも新卒一括採用のメリットです。


《就活ルール廃止後》

一括採用の廃止によって一括入社がなくなるかどうかは現段階では分かりませんが、ただでさえ一括採用の廃止で混乱している採用現場はさらに混乱することでしょう。一括採用によって同期同士での競争が生まれ成長が促されるということですが、自己の葛藤は成長のために重要な要素です。したがって社員が自分で葛藤し、内省し、成長できるような支援及び制度作りを企業が行うことが重要です。

 

 

<新卒一括採用のデメリット>

 ①採用時期以外に就職活動しにくく、採用時期から漏れた優秀な人材を取りこぼす

 現行の新卒採用では学生側にとっては就職活動の時期が制限されており、優秀な人材を取りこぼす恐れがあります。海外大学に留学している学生など、決まった時期に就職活動ができない学生にとっては非常にやりづらい体制になっているためです。就活ルールによって就職活動時期が限定されてしまっていることは、学生にとって大きな負担と言えます。


《就活ルール廃止後》

通年採用が可能になることで、学生にとっては就職活動時期が限定されなくなります。したがって、現行の一括採用では不利であった学生も自由に就職活動を行えるようになります。企業にとっても今まではアプローチすることのできなかった層の学生に対しアプローチができるようになり、取りこぼしていた優秀な人材を獲得することができます。


 ②景気変動に応じて、採用した学生のレベルも変動する

 一括採用という体制のため、景気変動に応じて採用数が変動するという事態が多発しています。採用数が変動することは、採用する学生のレベルも変動することを示します。好景気であれば採用できる優秀な人材を、不景気が故に不合格にせざるを得ません。逆に、不景気であれば採用しない優秀ではない人材を、好景気時には採用するという状況もあるのではないでしょうか。


《就活ルール廃止後》

通年採用になることで、1年という長いスパンでの景気変動に応じてではなく、より短いスパンでの景気変動に応じて採用数を設定できるようになります。これは変化の激しい業界にとっては非常に効果的に働くのではないでしょうか。また、「本来であれば欲しいのに採用できない人材」「本来であれば採用しないのに採用してしまう人材」が発生することもなくなります。その時期その時期に、本当に欲しい人材だけを採用できるようになるのです。

就活ルールの廃止は他方面に影響か

これまで日本の新卒一括採用は、日本独特で世界基準に沿っていないと言われてきました。就活ルールが廃止されれば間違いなく新卒一括採用というシステムは崩壊し、通年採用を主とする世界基準に沿う形になります。また新卒一括採用は雇用システムとも密接に関連するものであり、終身雇用や年功序列制度は新卒一括採用によって支えられてるものです。就活ルールの廃止が雇用システムにも影響を及ぼすことは避けられません。

 

【関連記事】就活ルール廃止で雇用体系はどうなる?

 

Written by 採用GO 編集部 藤原

 

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