事例から学ぶハラスメント対策法!ハラスメントを防ぐ取組とは?

ここ数年企業でのハラスメントが問題になっています。ハラスメント問題は放置しておくと、後に企業にとって重大な損失になりかねません。今回は社内でのハラスメントをどのように防止すべきか、他の企業はどのように対策を講じているのか、ご紹介していきます。

ハラスメントの実態

都道府県労働局等に設置されている総合労働相談コーナーには「いじめ・嫌がらせ」に関する相談が寄せられています。以下のグラフから分かるように、相談件数・相談割合共に年々増加傾向にあります。相談件数は10年で3倍以上にも上っています。 

      出典:厚生労働省「個別労働紛争解決制度思考状況」調査より

ハラスメント勃発による企業へのリスク

ハラスメントが問題になった場合、企業には様々なリスクが発生します。コンプライアンス違反や当該従業員のメンタルヘルスリスク、賠償金の問題など、企業経営にとって深刻な問題です。和解金1,300万円の支払いが企業に命じられた事例もあります。

さらにハラスメント勃発が公に知られた場合、企業のブランドイメージが大幅に損なわれます。電通社員の過労死自殺問題の際には、連日ニュースで取り上げられ、取引停止を申し出た企業が続出するなど売上に多大な影響を及ぼしました。

職場でのハラスメントを放置しておくと、企業にとって大損失となるのです。

ハラスメントを防止するには

では、職場でのハラスメントをどのように防止すればよいのでしょうか。ここからは、実際の企業で行われている取り組みを紹介していきます。

ソニー銀行:企業理念と結び付いたハラスメント対策

 

 ソニー銀行は、IT技術を使った金融サービスを展開しているため、雇用形態の異なる様々な従業員が混在しているのが特徴です。ソニー銀行では企業理念として「自由豁達で愉快な業務環境を整備する」が掲げられています。この理念には「人が会社のすべての財産であり、働く一人一人の能力を最大限に活かす」という社長の強い思いが込められています。ハラスメント対策は理念の具現化として行われているのです。

 具体的な取り組みとして、まずコンプライアンスハンドブックを社員が携帯しています。ハンドブックの中には「働く役職員一人ひとりがパワーハラスメントに対する正しい理解を深め、これらを職場から排除するとともに、その防止に努めることが大切である」という文言が盛り込まれ、社員一人一人が理念を達成すべく、ハラスメントを防止するという姿勢が求められています。

また、ヘルプライン(外部機関による相談窓口)を設置し、その他にも人事総務部などにも相談窓口を設置しています。窓口を多く設置することで相談がしやすくなるという効果があります。

さらに、「職場の健康診断」というアンケート調査を行っています。これはセクハラ・パワハラ・メンタルヘルスに関するアンケート調査であり、実施後に必ず実施報告会を開催し、さらにアンケート結果を踏まえた研修も行っています。

東京ガス:相談できるリーダー育成に注力

 

 東京ガスでは行動指針として、「人権の尊重」と「元気の出る職場づくり」を掲げており、古くから人権啓発に取り組んでいます。

 東京ガスが行っているハラスメント対策として、特徴的なのが人権啓発推進リーダーという制度です。この制度では、自薦他薦で任命された社員が、人権啓発を推進するリーダーになる、という制度です。東京ガスでは膨大な数の社員が働いており、コンプライアンス部門の人間だけでハラスメント防止の役割を担うのは困難を極めます。そのため、コンプライアンス部門以外にも一般社員にリーダーを任命し、コンプライアンス部門では把握しきれない細かい問題に対応できるようにしようという取り組みです。

 リーダーは職種や担当、自薦他薦を問わず、誰でも担当することができます。リーダー候補の社員は1年間人権やコミュニケーションについての研修を受け、その後リーダーに任命されます。リーダーには「一次相談窓口」「職場研修の講師役」の2つの役割があります。相談をただ待つのではなく、悩みがありそうな社員に自ら声を掛けることも期待されます。

 人的啓発推進リーダーの制度によって、従業員にとっては身近な相談役がいることになります。現場への理解の深い社員がリーダーになることにより、職場でのコミュニケーション不全を防止する計らいがあるのです。

タイヨー:労使の一致団結でパワハラを防止

 

タイヨーは鹿児島・宮崎に多く店舗を構えるスーパーマーケットです。従業員数は約6,600人、その中には正社員・フルタイム非正規・パートタイマー・アルバイトなど様々な従業員を雇っている大所帯の企業です。元々は職人気質の強い職場であり、指導や躾という教育が時代の変化とともに通用しなくなったことで、パワハラ対策に踏み切りました。

タイヨーの円滑なハラスメント対策は社長の意思表示によるところが大きいとしています。社長自らが「タイヨーグッドカンパニー宣言」を行い、全社員が自信と誇りを持って働き続ける企業であり続けること、法令・社会規範等を誠実に遵守することを全社員に向けて発信しました。トップが方針を示すことで、社内の意識改革が促されます

ハラスメントの実態を探るため、まずは全従業員に対してアンケートを実施しました。ここでポイントとなるのは、会社から従業員に対してではなく、組合から従業員に対して行ったということです。出来るだけ従業員の本音を引き出すためには、会社からアンケートを行っても効果はありません。

 また、フレンドリーサービスという全社レベルの取り組みを行いました。これは始業前にコミュニケーションの一環として、互いに「○○さん、おはようございます。本日も一日よろしくお願いします」と言いながら握手を交わす、というものです。さらに、フレンドリーサービスには認定試験があり、6項目の試験全てに合格するとゴールド認定が与えられます。社長が真っ先にゴールド認定を取得し、社長が先導に立つことで、従業員に対して会社の本気度を示すことができます。この取り組みによって職場でのコミュニケーションが円滑に行われるようになっています。

まとめ

いかがでしょうか。ハラスメント防止に取り組む企業は、従業員の相談場所の設置相談役の育成、アンケートの実施、トップが本気度を示すなど、様々な取り組みを行っています。ハラスメントが常態している企業に、未来はありません。自社でも真似できる部分は是非参考にし、職場でのハラスメントを防止しましょう。

参照:https://www.no-pawahara.mhlw.go.jp/jinji/another-company/index

ハラスメントが問題となった背景とは?

ハラスメントが近年問題になっている背景には、HR界の大変革にあります。
近年では、働き方改革、就活ルール撤廃、新しい採用手法の導入など新しいトレンドが生まれています。
人事担当者にとって刻一刻と変わるトレンドを抑えることは急務と言えるでしょう。

しかし、一口に「トレンド」といっても本質的なトレンドを見極め、網羅するのは至難の技ではないでしょうか。

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