看護師の採用単価は?応募単価を抑える方法
人手不足である医療業界で看護師を補充する際に、応募単価や採用単価が気になるのではないでしょうか? 国家資格を持った、貴重な人材の看護師の採用コストは高くなるという話もよく聞きます。 そこで、今回は実際に看護師を採用する際の応募単価や採用単価を紹介し、コストを抑えて採用するコツについても解説していきます。
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1.看護師の平均採用単価は高い
国家資格が必要な看護師の平均採用単価は高い傾向にあります。
採用単価は「採用コスト総額÷採用者数」で求められ、求人にかかる予算を算出するための重要な値です。
適切な採用プロセスを取ることで抑えることも可能ですが、大きくはエリアや職種、採用時期、広告費用などの外的な要因に左右されます。
看護師の採用に当たっては、医療系専門の人材紹介サービスを通して行われる場合もあります。紹介手数料が看護師に支払う年収の20%〜30%ほどかかるので、仮に看護師の年収が500万円であった場合120万円ほどの採用単価がかかってきます。
2020年度の各業界の平均採用単価が新卒採用で93.6万円、中途採用で103.3万円なことを考えると、やや高めといえるでしょう。
参考:https://shushokumirai.recruit.co.jp/wp-content/uploads/2020/06/hakusyo2020_01-48_up-1.pdf
– 資格や経験が必要で採用が決まりにくい
看護師になるためには国家資格が必要なことはもちろんですが、各分野での臨床経験が必要で、このことが採用を難しくしています。
もともと貴重な人材の看護師ですが、中途採用を募るとなると臨床経験の有無がふるいとなり、条件に当てはまる人材に需要が集中します。
良い人材の確保のためには、高い採用コストをかける必要があります。
– 給与や待遇で転職を決める求職者が多く、離職率が高い
看護師の離職率は増加傾向にあり、2021年度は正規雇用看護職員は11.6%、新卒採用者は10.3%、既卒採用者は16.8%でした。
いずれの項目でも前年より1ポイント以上増加しており、新卒採用者に至っては8.3%から2ポイント増加しています。
参考:https://www.nurse.or.jp/home/assets/20230301_nl04.pdf
出産や育児などのライフイベントでの離職も起こりますが、給与や待遇など現実的な部分を重視する傾向があるようです。
2.看護師の採用手法
看護師の採用手法は多く、新卒者であれば学校からの推薦枠やインターンシップからのマッチングも考えられます。
中途採用者の場合は主に外部のサービスを利用することで、求職者を募集します。
それぞれの手法について詳しく解説していきます。
– 求人媒体に掲載する
リクナビNEXTやマイナビ看護師など求人サイトに広告を掲載することで、求職者を募ります。
掲載費用は月に20万円以上から100万円以上と採用単価も高額になりますが、看護師専門の求人媒体も多く、自ずとターゲティングも可能です。
広告を掲載するだけではなく、気になる人材をスカウトできたり、掲載時には登録求職者にメールでもリーチされたりするなど、露出を増やす工夫が多く短期間で求人を集められることがメリットです。
– 人材紹介会社を利用する
看護師の主な人材獲得の方法は看護師専門の人材紹介会社を利用することです。
人材紹介会社が間に入っているので、採用につながりやすく短時間で人材が確保できることがメリットです。
ただし、紹介手数料は看護師の年収の20%から30%ほどが相場で、採用単価も80〜120万円以上必要とかなり高額です。
また、採用スピードは早い一方で、職場の雰囲気や業務内容を事前に伝えきれずに、離職するリスクもあります。
– ハローワークを利用する
ハローワークには無料で求人を出せるので多くの医療機関が利用しています。
最近ではインターネット上にもハローワークの求人が掲載されるので、求職者からの目にもとまりやすくなってきました。
ただし、人材紹介と同様に採用後のマッチングがうまくいかずに離職率も高くなる傾向があります。
また、ハローワークに出稿するまでの、人件費や原稿料など諸経費は必要です。
– 求人検索エンジンを利用する
求人検索エンジンは、求職者の数、求人掲載数ともに非常に充実している求人プラットフォームです。
求人サイトや人材紹介サービスと違い、検索エンジンは一つの媒体に限定されずインターネット上に公開されている全ての求人を閲覧可能です。
他の求人媒体に掲載されている情報も網羅されるので、看護師をはじめ多くの求職者に露出されます。
また、求人検索エンジンには0円から求人広告を掲載でき採用単価を下げられることもポイントで、費用をかけずに看護師へのリーチが可能です。
求人ページを自社で用意する必要がある一方で、コンテンツを充実させれば、求職者とのミスマッチを事前に防げるでしょう。採用コストに悩むクリニックや医療機関に、おすすめのプラットフォームです。
Indeed、検索ボックス、スタンバイが代表的な検索エンジンです。
– 知り合いを紹介してもらう
現在働いている従業員や看護師から、知り合いを紹介してもらうことをリファラル採用と言います。
リファラル採用は、広告費などのコストがかからないことはもちろん、すでに働いている従業員が好意的に職場を紹介してくれることで、採用後のミスマッチを減らせることもポイントです。
離職率を下げられ、採用単価も抑えられることから、多くの企業に注目されている方法です。
ただし、主要業務とは異なるので、全体の業務効率が落ちるリスクはあります。また、従業員が積極的に動いてくれるようなシステムを構築する必要もあります。
3.応募単価を抑える方法
応募単価とは、求人広告にかけたコストに対してどのくらいの応募が得られたかという、広告効果を表す指標です。
「広告費の総額÷応募者数」の式で算出され、応募者数が多くなるほど単価は下がり、効率よく求人を集められているということになります。
また、採用単価と同じく職種、エリア、採用時期などによって左右されます。
看護師の応募単価は採用単価と同様に高くなることがありますが、手数料が高額になりがちな人材紹介サービスにはない概念なので、看護師にとって魅力的な広告を作ることで節約もできます。
求人検索エンジンを主体として、採用活動を行うとコストカットが実現できるでしょう。
– 求人で、競合他社との差別化ポイントをアピールする
応募者数を増やして、応募単価を下げるためには、競合となる医療機関との差別化をはかる必要があります。
とはいっても、変わったことをする必要はなく、労働条件や職場の環境などを具体的に記載します。
例えば、A社は「年収350万以上可」という表記なのに対して、B社は「基本給25万円+住宅手当2万+職務手当2万その他賞与あり」と記載があれば、年収としてはほぼ同じですが、具体性があるB社に求職者は集まります。
求職者がイメージしやすいような求人を作ることで、応募数も増え、採用後のミスマッチも減らせます。
– 定期的な求人募集媒体の見直し
求人募集媒体を定期的に見直すことも大切です。
今使っている求人媒体で効果が得られていないと感じているのであれば、他の求人媒体に乗り換えるか、併用して求職者への露出を増やします。
すでに求人サイトで広告を運用している場合、Indeedやスタンバイなどの求人検索エンジンを併用するのがおすすめです。
現在掲載している媒体と連携が可能で、しかも無料からの出稿もできます。
費用をかけずに手軽に露出を増やせることから、全体の応募単価を下げることにつながります。
4.まとめ
看護師の採用単価と応募単価を節約する方法について紹介してきました。
求人サイトと、求人検索エンジンを併用することで、全体のコストカットを測れるでしょう。
また、社内での広告の運用が難しい場合は、広告代理店や『Recruiting Cloud(リクルーティングクラウド)』をはじめとした採用ツールを利用することも検討しましょう。
さまざまな求人媒体を一括管理できるので、求人に関するさまざまな業務を削減可能です。
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