応募単価とは?求め方や考え方を解説!
トータルの求人予算を節約したいと考えたら、まずは「応募単価」を抑えることを検討しましょう。 しかし、応募単価についてよくわかっていないという採用担当者も多いはず。そこで今回は応募単価とはどのようなものなのか、そして応募単価を抑えることで、企業の求人活動にかかるコストを削減する方法について解説していきます。
- コラム
1.応募単価の考え方
応募単価とは応募者1名を獲得するのにかかった費用のことをいいます。
主に、求人サイトや求人広告などで使用される指標であり、広告効果の高さを示す値です。
応募単価が低ければそれだけ効率よく応募を集められているということになり、高ければ求人方法を改善することで、削減することもできます。
応募単価を参考に採用コストを把握することで、採用全体のプロセスの効率を向上させたり、広告戦略を改善することが可能です。
– 数式
応募単価は「求人募集にかかったコスト÷応募者数」の値で求められます。
仮に、100万円の予算で求人を行い、50名の応募があれば応募単価は2万円になります。
もしこれが10名出会った場合は応募単価は10万円になりますし、80名だった場合は1万2500円です。
また、応募単価は需要と供給に影響され変化し、求人数が大きくなると上昇し、求職者が求人数を上回ると減少します。
職種や募集時期など外的な要因はコントロールすることできませんが、内的な要因に目を向けることで応募単価は抑えられます。こちらは3節の「応募単価を抑える方法」で解説します。
2.採用単価との違い
混同されがちですが応募単価と採用単価は、示す意味が大きく異なります。
採用単価とは、1名あたりを採用するためのコストを示す指標です。求人広告費、面接や選考プロセスにかかる会場費や交通費など、研修や育成にかかるオンボーディングコストなどが含まれます。
採用単価は「採用活動にかかったコスト÷採用者数」によって導かれ、消費したコストを応募者の中から実際に採用した人数で割るので応募単価より高額になります。
このように、採用単価が企業の採用活動の結果を示す指標であるのに対し、応募単価は求人広告効果を示す指標という違いがあります。これらを参考にPDCAサイクルを回すことで求人にかかるコストの効率化ができるでしょう。
3.応募単価を抑える方法
応募単価は業界や雇用形態、募集時期など外的な要因によっても左右されますが、採用方法の見直しや、候補者とのコミュニケーションで改善が可能です。
広告予算はそのままに応募単価を抑えることで、募集効率が上がり充実した求人の中から採用ができるようになるでしょう。
具体的な方法について解説します。
– リファラル採用
リファラル採用とは従業員の友人や知人を紹介してもらう採用方法です。
広告費用をかけずに人材を採用できることから現在注目されており、一部企業ではリファラル採用に対して従業員にインセンティブを与えるといった手法も取られています。
所属する従業員がそのまま広告の役割を果たし、従業員と求める人材を共有しておくことで、不特定多数に募集をかけるよりも高確率でマッチした人材を確保することが可能です。
ただしデメリットもあります。
採用時期に関してのコントロールが難しく、急な募集に対応はできません。また、他の業務を抱えている従業員に採用の一部業務を任せることで、業務効率が落ちる場合もあります。
事業の規模によって、他の採用方法と組み合わせて取り入れるのが良いでしょう。
– 離職防止対策
採用プロセスを充実させることで、応募単価の損失を防ぐことが可能です。
応募のあった候補者がさまざまな理由で、採用プロセスの中で離職してしまうと、その応募単価分が損失になります。
例えば、100万円の広告費用で20名の募集があり、そのうち5名が離職したのであれば25万円の損失です。
もちろん、先行段階でふるいにかけることは問題ありませんが、求めている人材とのミスマッチが多いと結果的に採用まで至らない人数も増え損失も大きくなります。
そのため、応募単価の損失を防ぐためには、求人ページなどのコンテンツを充実させて、応募者と企業のミスマッチを防ぎ、応募後の説明会や面接まで、候補者とのコミュニケーションを密にとる必要があります。
離職者を出さないための注意するべき具体的なポイントをまとめました。
・ 求人ページの充実
募集条件を具体的に記載し、応募してみたら合わなかったというミスマッチを防ぎます。また、企業理念やビジョンを記載することで、ターゲット層の共感をうみ、良い人材が集まる可能性を高めます。
・ 迅速な連絡
求職者からの応募があった際は、迅速に対応しましょう。求職者は他の企業にも応募しているので、競合よりも先駆けて対応することで離職を防げるようになります。
・ スムーズな採用プロセスの進行
採用プロセスごとの空白期間が長いと、他の企業に人材が流れてしまう可能性が高まります。そのため、応募を募る前にシームレスな採用プロセスを構築しておきましょう。最近では、インターネットを利用したさまざまなツールがあり、オンライン上で面接や説明会も可能です。有効活用してスムーズに採用プロセスを進行しましょう。
– 求人広告の見直し
求人広告を見直し、コストの低い求人プラットフォームを利用することで、全体の応募単価を抑えます。
求人広告は大きく2つの種類があり、求人サイトや求人情報誌に掲載する「純広告」、SNSや検索エンジンに掲載する「運用型広告」に分かれます。
純広告は広告会社に運用を任せられるものの、高額になるケースもあります。一方の運用型広告は広告の効果に合わせて、課金されるシステムです。
運用型広告は運用を行う必要があるものの、0円からの運用も可能でコストを抑えられることから、応募単価の見直しにおいて有効な選択の一つです。
また、リファラル採用やハローワークも無料で取り組める求人方法なので、いくつかの求人方法を組み合わせて運用することで、トータルの応募単価を抑えられます。
4.まとめ
応募単価の仕組みと、応募単価を抑える方法について解説しました。
応募単価は外的な要因に左右されますが、コストの低い求人方法を組み合わせたり、離職防止の施策をとったりすることで、抑えることも可能です。
自社でリソースが不足している場合は、求人に特化した広告代理店や『Recruiting Cloud(リクルーティングクラウド)』などの採用管理システムを導入することで、業務負担を軽減しながら、コストも抑えた求人ができます。
自社にあった、最適な方法を選択することが大切です。
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