【Azapt】月間30時間の業務効率化に成功!社労士業界×業務自動化でできることとは?

社会保険労務士法人ONE HEART様(以下、ONE HEART)は2021年に設立従業員数は4人。中小企業の経営や労務に関する相談を受け付け、支援を行っている企業です。煩雑な日々の業務に追われがちな社労士業界の中で、本取り組みを進めることになった経緯と、その効果についてお話をお伺いしました。

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「経営の悩み、お金から人へ」:中小企業のリアルな支援者

Q.貴社の事業内容について教えてください。

中小企業の皆様へ支援を行っています。
会社経営の悩みは、大きく分けて二つあります。それは「お金の悩み」と「人の悩み」です。最初は「お金の悩み」が中心です。起業した当初は資金繰りの悩みが多く、事業が拡大してくると人の悩み、採用・育成・人間関係の問題が増えてきます。

これらの悩みのうち「人の悩み」に特化して経営者の方と問題を解決していくのが、私たちONE HEARTの役割です。私たちがモデルとなり、会社を次のステージに引き上げていく際の問題点を解決するようにしています。

Q.支援を行う中で、吉田様が大事にされていることはありますか。

顧客をリードしていく、次のステージに引き上げていくためにも、
我々自身が顧問先の手本となるような会社でありたいなっていうのはあります。
「お金の悩み」と「人の悩み」は、ある程度の事業フェーズになったらおしまいじゃなくて、周り続ける問題なんです。追加調達とかいろんな資金調達をどこからしていくのかって話がどんどん出てきます。

我々も今は専門家ではありますが、最初はお金のところで資金調達をたくさんしたり、自社の人材登用とか配置っていうのはすごい悩むこともありました。もちろん今も悩むことはあります。
こういった自身での経験をもとに目線を合わせて支援をするということを大事にしています。

発展途上な社労士業界での業務自動化という挑戦

Q.今回この取り組みを始めるに至ったきっかけについて教えてください。

業務の自動化について知人に相談したことがきっかけです。
そこからHRForceの吉田さんを紹介していただき、CoopelというRPAを使った自動化の話に興味を持ちました。

ーけど、当初はRPAを使わない形で実現しようと思われていたとか。

そうですね。
業務自動化は大きく三つの要素に分けられると思います。
ツールとツールが直接繋がるAPI、専用のプログラムを繋いで本来繋がらないツール自体を間接的に繋げるipaas、そしてRPAです。
これらの要素をバランスよく組み合わせることが必要で、私たちはまずは手軽に始められるという理由からRPAでないところからはじめようとしました。

ーRPAは導入・教育コストが高いイメージがありますもんね。今回RPA導入まで踏み切れたのはCoopelの低コスト&ノーコードという特徴のおかげですね。


Q.吉田様ご自身が元々自動化に非常に興味を持ってらっしゃいますよね。
 興味をもったきっかけがあれば教えてください。

過去の実体験からきています。
独立前、給与計算にミスが発生し、業務が予定よりも長引く経験が多くありました。
業務の手順を変えれば解決できる問題でしたが、その時は権限がなく、業務改革に取り組めませんでした。非常に悔しかったです。
そんな経験から、今は積極的に業務改革に取り組みたいと思っています。

これは当社だけではなく、社労士の業界全体に対して思っていることでもあります。

社労士という業界自体が職人の世界のようなもので、修行に近いことが多かったんです。でも顧客から見ると、それは違っていて、実際は経営のパートナーを求めているということに気付きました。

社労士はハイレベルなことを求められる職種だと思います。しかし実際の業務は手続きに関することしかしてないことが多い。そこの生産性をあげる必要があると感じています。生産性をあげることで、従業員のキャリアアップだけでなく顧客にも大きく貢献できますよね。

低コストで多くのことが自動化できると、働いている人の負担も大きく変わると思います。小規模の事務所の方だとその恩恵も大きいんじゃないでしょうか。

Q.社労士業界で自動化を積極的にされている企業は少ない印象ですが、実際はどうでしょうか。

そうですね。まず社労士業界自体の意識を変える必要があります。
しかし、中には手間暇かけて手作業で一つ一つ自分でやるのが職人として価値があるという考え方もあります。それも一つの考え方だとは思いますが、一方で自動化の必要性を感じているものの、初期費用が数万円かかるRPAの導入に躊躇している方もいます。

もしRPAを導入したとしても自分でシナリオを作成する必要があります。その上、負担の業務用とは別のパソコン購入や学習コスト・ランニングコストなどの費用がかさみます。しかし、費用対効果を考えると、効果は必ずしも大きくないことが多い。効果を出すためには、ある程度の規模の事業を行っている社労士法人でないと不可能です。

そこで私たちは、Coopelの取り組みを通じて、ランニングコストを非常に低く抑え、できる作業を増やすことにしました。これは多くの社労士にとって、非常に魅力的な話だと思います。

業務自動化によって実現する新たな社労士業界の姿

Q.本取組みを始める際、吉田様が抱えられていた課題について教えて下さい。

そもそもの自動化に向けて動き出す所の障壁が高かったです。

従来型のクラウドじゃないRPAって、RPA専用のパソコンを持ってなきゃいけなくて、それを立ち上げる1アクションが全然できず結局触らないというケースも非常に多いです。

これは精神的・心理的要因だと思っています。例えば、ジムに通う場合、入会するのは楽ですが、実際行くのは大変。それと同じで、続かないというのが1つです。さらに、続けるためには続きやすい仕組みを自分で作っていかなければいけません。
もしくは、そのハードル自体を下げるという選択肢もあります。

でも、最初心理的なところを乗り越えても、その先に学習しなきゃいけないってところがあるんです。
そこをテンプレートを共有いただくだけで自動化できるんだったらすごく楽だなと思いました。

Q.実際に弊社との取組みを進めてみて感想をお伺いできますか。

自分ではどうにもできなかった課題を解決することができるので非常に助かっています。
事務所経営・お客様のご相談・社員面談など多岐にわたる業務がある中で、RPAのシナリオまで組むというのはかなり難しいことだったので、そこを汲み取ってやっていただけているのはやはり非常にありがたいです。
また、アップデートや点検などの必要もなく、神経質にならなくてもよいのも気に入っているポイントです。

ーありがとうございます。取組みを実装する前と後での変化はありますか。

変化は大きいですね。
例を挙げると、マネーフォードの帳票ダウンロード自動化は意外と影響があると思っています。
この業務は手間がかかるというイメージから、なかなか手を出さない方もいます。

しかし、実際にはやった方が、今まで手がつけられなかった部分を見直すきっかけや工数削減に繋がります。
実際に当社で一人一人の業務を見直すと結構な時間でした。この仕事を定年まで続けるとなるとモチベーションが下がる。そこで一人一人の単調な作業を自動化に置き換えることによって、従業員のモチベーションも変わります。やりがいのある職場作りのために、ぜひ業務自動化を取り入れるべきだと思います。

特に社労士は、商談よりも作業的な業務を多くこなさなければなりません。業務自動化により、作業的な業務が軽減され、その分を顧客の経営支援に回すことが可能になりました。

ー自動化により生まれた時間で得られるメリットは大きいですね。


Q.具体的にはどの程度の業務時間の削減につながったのでしょうか。

月30時間前後は削減できていると思います。
帳票ダウンロードの作業の方は20時間くらい、公文書の方は10時間くらいかけていたので、それらを削減できたというのは数値で見てもインパクトは大きいですね。

あとは、意外とキャリア形成の観点でもいいと感じています。先ほどもお話ししたように社労士の業務は単調な作業をどうしてもなくせず、この作業をずっとやって行く、定年までやってくのかみたいな話になると、どうしてもモチベーションが下がってしまいます。
なので、教育とか、やりがい・働きがいを作る職場っていう観点からもRPAってのはいいですね。
そういう観点からも社労士業界での自動化は行われるべきだと思います。

Q.社労士業界の自動化を目指す吉田様目線で本取組みを他の社労士さんにおすすめでしょうか。

ぜひおすすめしたいです。ぜひ業務自動化を試してみてほしい。試すというよりやらないと競争に取り残される可能性があると思います。
当社では、公文書返却が大変でしたが、自動化によりその負担が大幅に軽減されました。

また、自動ダウンロードや給与計算など、それぞれのシナリオがあるので、自分の業務に合わせて進めることができます。
自動化をしたいができないで踏みとどまっている方が多いと思うので、そういう方には非常に適していると思います。

中でも、小さい事務所の人は特におすすめできますね。
大きいところの事務所は自分でプログラムとか組めますし、予算もあると思うんで別にいいんです。せっかく低コストでできるので、小さい事務所の人に興味持ってほしいなと思います。

スタッフ数名以下とか、そういうところってなんか結構所長が、猛烈に働いてるとかっていうケースが多いんです。
例えば、1人事務所の場合って、請求とか入金管理とか、営業実務全部1人でやっててすごい大変なんですね。そういう人にこそぜひ一緒に取り組んで欲しいと思います。

Q.最後に吉田様の今後の目標があれば教えて下さい。

データの集約の自動化を行いたいと思っています。
今はいろいろなところにデータが散乱しているんです。データさえ集まれば我々の仕事は全部できるはずなんです。
ただ、集めることが非常に大変で、士業事務所の経営課題の1つにもなっています。少なくとも、社内データだけでも綺麗にまとめる仕組みがあったら、嬉しいなと思うので、そこを目標にしています。

将来的には、労務管理ソフトと別の労務管理ソフトを連携できるところまで目指したいです。

ー弊社としても今後も社労士の皆様の業務自動化を推進していけるようご支援できればと思います!

本日はインタビューに答えて頂きありがとうございました。

 


今回ONE HEART様にご利用いただいたAzapt_Automateのサービスについて、
詳しく知りたい方は是非お問い合わせください。

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