中小企業の採用の秘訣は?成功事例をご紹介
リソースの限られる中小企業の採用活動は効率的に行わなければいけません。と言っても、限られた予算と人員で、大企業に負けない人材を確保することはまるで雲をつかむようなことだと思う採用担当者もいるでしょう。この記事では、中小企業が効率的に採用を行うための秘訣を紹介していきます。

- コラム
1.中小企業の採用課題
中小企業は大企業と比較したときに、リソースが限られることが多く、採用活動に当たってもさまざまな問題に直面します。
いかに、その課題をクリアしていくかが中小企業での採用のポイントになります。
―採用コストをかけられない
採用担当者の頭を最も悩ませることの一つは、採用コストの低さです。
大企業と比べて、採用に割けるコストが低く、限られた予算のなかで人材を確保しなければいけません。
しかし、日本の企業の多くは中小企業であり、大企業と比較して競争も激しくなります。
実際に、5000人以上の従業員を抱える大企業の一人当たりの採用コストは平均で59.9万円であるのに対し、中小企業は平均65.2万円となっています。
参考 : 「就職白書2020」
意外かもしれませんが、一人当たりの採用コストは中小企業の方が高くなるのです。
これは知名度のある大企業に対して、人材獲得の上で名前が知られていないことで起こる現象です。
もちろん、大企業は採用人数も多いのでトータルの採用コストは高くなります。
しかし、1人の人材を確保するためには大企業と同等以上の労力が必要になります。
かといって、多くの予算をかけられない現実があります。
―採用担当者が不足している
中小企業では、採用を専門とする担当者を設けていることは多くありません。
中小企業庁の調べでは中小企業の68%が経営者が人事を兼任で担当しており、専任の担当者はわずか4.4%ほどしかいません。
そのため、採用に多くの人的リソースを割けず、採用がうまくいかないという企業もあります。
採用の仕事は多く、求人広告の作成、広告会社とのやりとり、応募者とのコミュニケーション、面接、内定後のフォローアップの実施などその業務は多岐に渡ります。
他の業務を行いながらでは、十分な採用活動を行うことは難しいでしょう。
―内定辞退が多い
中小企業の採用単価が高い理由のひとつに、内定辞退者が多いことが挙げられます。
求職者はいくつもの企業を受けており、優秀な人材ほど他の企業からも内定をもらっています。
労働条件や、企業の知名度など天秤(てんびん)にかけられることも多く、競合の事業規模が自社より高かった場合は、ほとんどのケースで内定の辞退につながります。
かけた労力やコストが無駄になってしまうということも、中小企業の採用の課題です。
2.採用難に陥りがちなポイントとは
中小企業の採用難の背景には、リソースの不足や市場の要因もありますが、各企業の情報収集が不足していることにも原因があります。
新しい情報を仕入れずに採用を行っていると、どうしてもコストはかさみます。
―古い慣習のまま採用活動を行っている
採用コストは、世の中にある新しい技術を活用することで抑えることができますが、その存在を知らないと今も昔のままのコストをかけてしまっているかもしれません。
例えば、Web会議ツールの利用で遠隔での面接や説明会を実施することで、遠隔地からの募集のハードルが下がり、人が集まりやすくなります。
また、これまで交通費等を負担していた企業にとっては、そのコストもカットできます。
その他、SNSの利用や広告媒体の見直しなど、新しいサービスに目を向けてみることが大切です。
―求人広告を掲載しただけで安心してしまっている
求人広告を掲載しただけでは、人は集まりません。
応募後のスムーズな採用プロセスとコミュニケーションは必須になります。
また、求人広告は定期的な見直しと運用が必要です。
古い求人情報を掲載したままだと、応募者とのミスマッチが起こり採用コストを無駄にしてしまいます。
リアルタイムの状況に合わせて、求人広告の内容は最新に保つ必要があるのです。
3.採用成功の秘訣
中小企業が採用を成功させるためには、これまでの採用方法を見直す必要があります。
見直すべき基本的なポイントを3つ紹介します。
―求職者はWebで求人を探している
現在の就職活動の主な市場は、インターネットに移っています。
良い人材はインターネット上の新しいサービスや技術を使って、仕事を検索します。
そのため、Web媒体に求人広告を掲載していないと、なかなか応募者は集まりません。
Web媒体は、広告から応募までの導線がダイレクトに設計されており、求職者は数クリックで企業の求人に応募ができます。
紙媒体など従来の広告は、認知を広めることはできても、応募までのハードルがありました。
現在は、インターネット上で応募や面接、研修などの多くの採用プロセスを行えます。
採用コストのカットにもつながるので、Web媒体への求人広告の掲載を検討しましょう。
―自社の魅力を客観的に考える
自社のもつ、強みや魅力を求人広告で表現することは大切です。
採用条件や働く環境、企業として目指していることなど、なるべく具体的に記載しましょう。
仮に同条件で求人を出している会社があれば、より具体的な情報を掲載している会社に応募があります。
競合と比較して、良い賃金や待遇を用意できない場合でも、理念や社風に共感して応募があるので、情報を充実させて競合と差別化をはかることは重要です。
―内定辞退されない選考体験を形成する
内定者の辞退は、中小企業の採用において大きな課題です。
しかし、内定辞退を防ぐような採用プロセスもあります。
基本的な考え方は、内定者と関係値を深めることです。
内定後、入社までの間内定者とコミュニケーションを取らないと、内定辞退のリスクは高まります。
内定後の研修やフォローアップを導入して、これから一緒に働く仲間になるということを意識してもらいます。
また、企業側から内定を出したと言っても、面接官の態度が高圧的だったり、面接中に応募者から合わないと判断されてしまったりすると内定の辞退につながります。
同じ立場の社会人として、コミュニケーションを取ることを心がけましょう。
4.採用成功事例
では、成果をあげている中小企業は、どのような取り組みを行っているのでしょうか。
成功事例をご紹介します。
株式会社フジテック岩手様の事例
https://www.hr-force.co.jp/column/interview010
岩手県に本社を置く株式会社フジテック岩手は、農業機械の販売や自動車販売など4つの事業を展開しています。
若手県の人材の確保が難しい状況に直面しましたが、Recruiting Cloudを導入したことで、2022年に年間10名の採用に成功しました。
導入前は若年層からの応募がほとんどありませんでしたが、Recruiting Cloudの導入により若年層からの応募が約30%増加しました。応募後の迅速な対応やコミュニケーションを重視することで、離職率が大幅に改善され、採用の成功につながりました。現在もRecruiting Cloudを活用し、社員満足度の向上と事業拡大を目指しています。
マルエイ運輸株式会社様の例
https://www.hr-force.co.jp/column/interview009
東海エリアで冷蔵貨物の運送事業を展開するマルエイ運輸株式会社は、ドライバーの応募が1件も来ない問題に直面していました。
しかし、Recruiting Cloudの導入により、応募数は約10倍に増加し、20〜30代の若手ドライバーを採用できるようになりました。
成果のポイントは求人原稿の改善と育成制度の導入であり、Recruiting Cloudのサポートによってそれらの課題を解決できました。
MIONL株式会社様の例
https://www.hr-force.co.jp/column/interview008
運送業を営むMIONL株式会社は、運送業界でドライバーの採用が難しい状況に悩まされていました。
しかし、Recruiting Cloudの導入により、わずか1カ月で4人のドライバーの採用を獲得しました。
Recruiting Cloudを選んだ理由は、他の媒体と比較して求人広告の配信が簡単で、プロのサポートを受けられる点が大きかったと語られています。
採用後、面接前に電話で応募者とコミュニケーションを取る工夫や、若い会社としてのアピールポイントを活かして採用を成功させました。今後も採用活動を強化し、運送業界の人手不足に対処していく方針です。
株式会社生活プロデュース様の例
https://www.hr-force.co.jp/column/interview007
北海道旭川の不動産仲介会社、株式会社生活プロデュースは、Recruiting Cloudの導入により、応募数を4倍以上に増加させました。
成功のポイントは多様な媒体への広告配信、求人原稿と画像の改善、そしてデータ分析に基づいた戦略の計画です。今後はRecruiting Cloudを利用して、引き続き採用に注力する方針です。
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